• テキストサイズ

Deep Blood ーラブヴァンプー

第2章 花の蜜に吸い寄せられるのは、蝶だけではない


「翔琉…………っ」


「まだだーめ、我慢して?」




熱い。
苦しい。
身体中を這い回る熱が、発散場所を探して身悶える。



「ひぅ……っ」




どのくらい、立ったんだろう。
確かこうして翔琉とともにベッドへと入ったのはまだ日も沈まない明るい時間、だったはず。
なのにカーテンから漏れる光はすでに闇へと変わっている。


「余計なこと考えてる余裕ある?飽きちゃった?」
「ちが……っ」


不貞腐れたようにふい、と体を彼が移動した瞬間。
嫌な予感が全身を駆け回り、小さく喉を鳴らす。
だけど身体は、これから起こりうる期待と悦びに全身の血管を開かせ震えるのだ。


「そんなに期待しないでよ」


あたしの様子にくすりと笑みをこぼし。

「張り切っちゃうじゃん?」


今まで散々かき回してきた蜜の溢れるその場所から指を引き抜き。
すでにぐずぐずに熟して真っ赤に腫れ上がるその突起へと、手を伸ばす。


「や……っ」


剥き出しにしたそれを上下に擦りあげられただけで、目の前がチカチカと、目眩さえ感じるのに。

「そんなに気持ち良かった?すごいよ、ここ」
「あ、あぁっ、や、それやだぁ……っ」
「やじゃない」
「や……っ!?あ…っ」


爪先から一気に駆け上がってくる快感に身を預けた、瞬間に。


「……っ」

また彼は、さっきまで激しく動いていたはずの指先の動きをピタリと、止めたのだ。


天井へと喉を晒したままに、力が急激に抜けていく。
だけど、こもったまま発散されない熱は、体から抜けることなくさらに体温を上げて行くし。
おかげでさっきからずっと、心臓も肺も、尋常じゃないくらいに苦しい。
/ 79ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp