• テキストサイズ

植物図鑑【リヴァイ/進撃の巨人】

第4章 「ヘクソカズラ」





そんなこんなで
寒さもゆるみ始めたある日である。





『あー......』





よく晴れた朝、
起き抜けにカーテンを開けた
さやかは溜息をついた。




健康的な同居人ができてから、
自墜落に寝てばかりだった休日も




ブランチをとれる時間には
起き出すようになっている。




(むしろリヴァイの作る食事の匂いで
目がさめるというほうが正しい)




午前中特有の爽やかな陽光が溢れる中、




平日の在宅時間は夜だから
見ぬこと清しと無視を決め込んでいた
庭が雑草に侵食されていた。





『もうそんな季節になったかー......
草むしりしなきゃ』




「ほう...一応気にしているのか。」




『だって外聞悪いしさー。
庭が荒れてるとフェンスの隙間から
ゴミ投げ込まれたりするんだもん』





腹ごしらえをしてから
二人で庭に出た。




紫外線は一年中油断ならない。




日焼け止め対策は
顔から足元までバッチリである。





『もー、この雑草って
どこから出てくるんだろう。
夜中に誰か種蒔きに来てんのかなー』




「雑草という名の草はない。
草にはすべて名前がある......


って昭和天皇は仰ったらしいな」




『じゃあリヴァイは分かるの?』




「バカ言え、さやかよりは分かる。
まだロゼットが多いから
見分けにくいけどな。」



/ 134ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp