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植物図鑑【リヴァイ/進撃の巨人】

第16章 「春の野花 - タンポポ、イヌガラシ、スカシタゴボウ」






『分かんない!それこそ
おんなじじゃないの?!』






両方ナズナを黄色くしたような
地味な小花で、花は葉よりも
もっと見分けるポイントが分からない。






「こっちがイヌガラシ、
こっちがスカシタゴボウだ」




『分かんないってば、、、』




「茎の色が違うだろ。
茎が黒っぽいほうがイヌガラシだ」






指摘されてから見比べると、
確かにスカシタゴボウのほうは
茎の色が明るい緑だ。




それを踏まえて葉を見直すと、
葉の緑もイヌガラシのほうが濃いようだ。






『でも外で見たら自分じゃ
絶対区別つかない......』




「その自覚は大事だ」






リヴァイがいつも以上に
眉間にシワを寄せた。






「さやか、食べられる野草で
どれなら絶対分かると自信があるか?」






不意に訊かれてさやかは考え込んだ。






『ツボミが見えてる
フキノトウとフキとツクシと


......後はセイヨウカラシナ。


タンポポも分かる、さすがに。


ノビルは掘って
球根確認できないと
葉っぱだけじゃ自信ない』




「自分で間違わねえ
自信のあるもの以外は手出しするな。


知ったかぶって手を出して
中毒起こした事件なんて
クソみてえにあるからな」  






トリカブトを食べた人が
死亡したなどというニュースは
春先になると毎年聞いている気がする。






『図鑑とかで調べても?』




「図鑑も写真のアングルによって
同じ植物が違って見えたりするもんだ。


知らないものに手出すときは、
特徴的な野草じゃない限り、


一冊だけじゃなくて何冊か
図鑑を見比べたほうがいいぞ」




『大丈夫だよ、先生が大丈夫だって
いうものしか手を出すつもりないし。


自分一人で狩りなんて恐くてできない』






おどけて答えると
リヴァイは真剣な顔で






「約束しろ」






と頷いた。


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