第3章 不穏な空気
雨。
雨は鬱になるから嫌い。
髪もうねるしね。
早く部活に行きたい、って気持ちは何日ぶりだろう。
七瀬さんが入って、私の指示なんて聞かなくて、結局私が2人分の仕事して、部活を楽しむ余裕なんてなくなってた。
でも、
「…まぁ、頑張って。」
月島くんがくれたあの一言が、私に部活を楽しむ余裕をくれた。
そうだ。
私には仲間がいる。
人付き合いが苦手な私を受け入れてくれた、かけがえのない仲間。
だからあんなぽっとでの女にこの絆は壊せないし、いつかは七瀬さんとも仲良く、なれるかもしれない。
ウキウキとした気持ちで部活に向かう。
これから起こる悲劇なんて、知る由もなく。
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