第7章 辛いけど、折れない。
「もしもし!?」
『ごめん。部活、長引いちゃって。』
谷地さんだ。
「別に。で?」
『本当にごめんなさい』
「は?」
予想外すぎる言葉に、一瞬固まってしまう。
『本当は白井さんなにもやって無いんでしょ?最初は七瀬さんのこと傷つけたのは、白井さんだと思ってた。でも、一昨日気づいたの。…七瀬さんが次は私か清水先輩かって、呟いてるの。』
「…そう。で?」
『許してなんて言わない。でも、私は白井さんにしたこと、本当に悪いと思ってて…だからその、なんていうか…えっとぉ…』
電話越しに伝わってくる。
谷地さん、泣いてるじゃん。
「あっそう。そんだけね。バイバイ。
仁花ちゃん」
最後は一方的に電話を切った。
ちょっとはやいけど、
寝るとしよう。
明日に、
備えなくちゃ。
* * * * *