第2章 始まり。
今日、うちのクラスに転入生がきた。
正直に言う。
これはあれだ。
悪女だ。
多分、自分が中心にいないと気が済まないタイプ。
「ねぇ白井さん!」
「…なんですか?」
「何その間」
「で、なんですか?私、部活なんですけど。」
「何部なの?」
「…男子バレー部のマネージャー、ですけど。」
「わっ、偶然!私も男バレのマネージャーやろうと思ってたの!」
えぇ…
やだな…
「…一緒に行きます?」
と言ってあげる私、優しい。
「いいの!?ありがとう!」
ふわっと香るバニラの匂いに顔をしかめそうになる。