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木漏れ日の中の天使【葬儀屋 黒執事】

第1章 〔聴こえないように〕







「ん〜〜……」

グレースは眩しい太陽に叩き起こされた。


まだまどろんでいたいが、隣で眠っている彼女の愛しい人ために朝食をつくらなければならない。

まだ眠気が残る身体を起こし、ベッドから出ようとする。




ポンポンっ


「…!」 太ももを軽く叩かれた。彼だ。



「おはようグレース。 もう起きるのかい?」
布団のシーツにくるまったまま彼は問いかけてくる。

「はい…っ あの、朝ごはん作ってきますね! 今日はチョコのクロワッサンがあったので、それと紅茶でいいですか…??」
グレースはすこし小声で答える。


「え〜〜。朝ごはんはまだ食べなくても小生大丈夫だよ〜?
もう少し2人で眠ろうよ〜…。小生のお仕事は午後からだしね〜。」
どうやら彼はまだグレースともう一眠りしたいらしい。
グレースの太ももを撫でながら甘えている。



「でも…午前中に買い出しを済ませようとおもってて…その…あの……っ」
(ツツ……。)彼はグレースをその気にさせたいのか、撫でるのをやめない。
「ちょっと……そこ触られるの恥ずかしいので やめてください……ん…。」

「ん〜〜??なんだってグレース〜。 もっとちかくにこないと分からないよ〜?」
彼はグレースの服の上から執拗に太ももを撫で回している。
「恥ずかしいのかい? ヒッヒッ…可愛いねぇグレースは。」



ぴくっ…
「あ、あの…ほんとに…朝ごはん食べないと…お仕事に間に合わなく…っ あっ!」
彼はついに胸まで撫で回し始めた。

グレースは恥ずかしくて仕方なかった。彼の腕を掴むが か弱い力ではどうにも止めることはできない。

だんだんと腰に力が入らなくなる。
(びくっ!!)

一度大きく体が跳ねたのを彼は見逃さなかった。
グイッ!っとグレースの腕を掴み シーツのなかに連れ込んだ。

「あっ!!」
「ヒッヒッ。おはようグレース。朝から敏感だね〜」

楽しそうにグレースを抱きしめる。


「もう…午前中の予定が朝から台無しです。。アンダーテイカーさんのいじわる……。」
抱きしめられて少し照れながら グレースは呟く。

「たまにはいいじゃないか。昨晩はすぐに眠ってしまっただろう?」

それを言われたグレースは顔を赤く染めた。
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