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【文スト】君の笑顔が見たいから【R18】

第4章 始まり



少し前に私は探偵社に入社して、社員になった。


私は寮から出社している。


一人で少し寂しいなと思ったけど今は一人の方がいいかも、と思うようになった。


『あ、時間だ…』


時計を見て慌てた。


そして私は急いで着替えて、探偵社に行く準備をした。


探偵社に着くと、国木田さんが仁王立ちしていた。


「遅い!1分32秒の遅刻だ」


『ごめんなさい…っ』


やっぱり国木田さんは怖いな、と思いながら謝った。


国木田さんは何かに気づいたようだ。


「太宰はまだか?」


『えっと…見てません』


「そうか、アイツはまた!」


すると元気な挨拶が聞こえた。


「おはようございます!」


敦さんと鏡花ちゃんが出社した。


ドクン、と心臓が跳ねあがったのが分かった。


「ん、顔が赤いが、熱か?」


国木田さんは顔を近づけて言った。


『えっ…』


「ちゃん、大丈夫?」


『あ、走って来たから…かも』


ドクンドクンと心臓の鼓動がさっきより速くなっている。


「あー、もう僕のお菓子ないじゃん」


その時江戸川さんの声が聞こえた。


江戸川さんは目を開けて、私の視線を捉えた。


「ちゃんでいいから、買ってきてよ。お釣りは好きなように使っていいから」


はい、と千円出して私に渡した。


『わ、分かりました……』


私は受け取ると、急いで階段を駆け下りた。


江戸川さん──


世界一の名探偵に胸の内を知られるのが恥ずかしかったからだ。


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