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【文スト】君の笑顔が見たいから【R18】

第2章 プロローグ


古びた部屋は、黄昏に染まれつつあった。


いつもよりご機嫌な母が、私を呼んだ。



どうやら、紹介したい人物がいるらしい。



私は母のところまで行くと、見たことの無い男性が立っていた。


見た目は優しそうな人だった。


「、貴方の新しいお父さんよ。ご挨拶しなさい。」


私はとりあえず、頭を下げた。



「こんにちは。今日から君のお父さんになるから、よろしくね。」


その男の人はニコリと笑った。


「 ちゃんは明日、誕生日だよね。何歳になるのかな」


私は警戒心など、なくなって


『13』


と、答えた。



「13歳か...春には中学生かな」


その言葉に母は唇を曲線に描き、艶やかに微笑んだ。


「ふふ、は中学二年生になるのよ」



「あぁ、そう言ってたね」



そう。私は寒い時期に生まれた。


1月で、雪が降っている時期。


「じゃあ、ちゃんの誕生日に兼ねて今日は食事しに行こう」


「いいわね」


母は私に、コートを渡した。



あの日も、今日のように寒かった。
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