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【ハイキュー!!】甘い悪魔に唆された

第8章 俺、嫉妬深いって言いましたよね


「っ……」


上から息を呑む音が聞こえる。
あ、重かったのかな?
それは申し訳ないことをした。


「ツッキーも夏美さんのこと好きなの?
だから邪魔すんの?」
「さぁ、なんのこと?」


何、この状況。
2人と距離が近い。
前後から長身の2人に挟まれて、傍から見たら私は隠れて見えないんじゃないかな。
って、そうじゃなくて!


「あの、月島くん?
ありがと、もう大丈夫だから離し……!」


離して、と言い終える前に腕に力を強められた。
背中から月島くんの鼓動が聞こえる。


「狡い!ツッキー!俺も!」


私は抱き枕か何かかな。
ひょっとして人間扱いされてない?


「コラコラ、いい加減にしないと赤葦にシメられっぞー」
「そーだそーだ!
赤葦怒ると怖ぇんだからな!?」


ようやく、黒尾くんと光太郎が助け舟を出してくれる。
少しだけ緩んだ拘束に息をついて、抜け出そうとした時。


「……何してんの」


地を這うような、低い声。
顔を見なくても分かる。
とっても怒っていらっしゃる……。


「全員、そこに座ってください」


その言葉に、リエーフくんと月島くんが静かに座る。
体育館の床に、正座で。


「え、私も?」
「もちろんです」


赤葦に目で促され、渋々2人の間に正座した。
なんで私まで……。
私悪くないと思うのに。


「お2人もですよ?」
「「俺らも!?」」


赤葦の顔が、光太郎達の方を向く。


「当然でしょう。
お2人が居ながら、なんでこの状況になったんですか?」
「ボク達ちゃんと止めたぞ」
「そーだそーだ」
「言い訳は要りません」
「「ハイ……」」


赤葦、強い。
こうして、食堂が閉まるギリギリまで赤葦の説教は続いた。
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