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【ハイキュー!!】甘い悪魔に唆された

第7章 ヘイヘイヘーイ


「お願い!
今しょぼくれモードになられても困るの」
「わ、分かりました!センパイの頼みなら!」
「ありがとう!」


顔を真っ赤にして光太郎に近づく。
そして屈んで貰い、耳元で一言短く囁いた。


「ヘイヘイヘーイ!任せろって!」


ナナちゃんを抱き寄せ、ガッツポーズ。
良かった、いつもの調子だ。


「……」


ジッと私を見つめる赤葦。
その表情はいつになく読めない。
何通りかの試合を終えて、休憩時間に入った。


「へいへい、ツッキー!今日もブロック甘いぜ」
「……なんですか」


休憩時間も、マネージャーは忙しなく動く。
光太郎にツッキーと呼ばれた男の子が面倒そうに返す。
さっき、用具室で会った彼だ。


「ナナ!どーだった?今日の俺。
カッコ良かったかー?」


ナナちゃんを胸の中に抱き込み、尋ねる。


「セ、センパイ!人が居ます!」


顔を真っ赤にして、その中から逃れようと必死にもがく。


「あれ、男を煽るだけですよね。
本当分かってない」


いつの間に隣に来たんだろうか。
赤葦がドリンクを片手に漏らす。


「……ナナちゃん、可愛いもんね」
「そうですね」


分かっていたけど、肯定されると胸が痛む。


「小動物みたいですよね、子犬とか。
人の周りをクルクルと」
「そう、ね……」
「夏美さんは……」


やめて、聞きたくない。
自分が可愛らしい性格じゃないのは分かってるから。
正直に言われても、お世辞を言われても、多分傷つく。
それに赤葦にまで可愛くないなんて言われたくない。


「私!やることあるんだった!
ゴメン、またあとでね!」


強引に話を切り上げて、赤葦の元から去る。
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