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夢の続き【アイナナ】

第2章 楽と紡夢2


(え…?ええ?本当に寝ちゃうの!?こ、これで終わり…!?)

私の方は、もうすっかりまな板の上の鯉の気分だったのに、拍子抜けした。それに少し残念だと思ってしまった。
楽さんの背中に手を回して、至近距離で楽さんの整った顔を眺める。キレイな顔だな…しみじみ感心して、寝息をきき、思わず口付ける。

唇を離したら、パチッと楽さんの目が開いた。
「え!?」
「誘ってんのか、紡」
「が、楽さん…!」
「ふっ、冗談だ。もう寝よう。」
そういって、再び目を閉じる。
「…楽さん、誘ってるんですよ…」
聞こえるか聞こえないか、くらいの小声で呟いた。
肩をだく楽さんの手が、びくっとして、力強く抱きしめる。それから、貪るような吸い付く、深いキスが容赦なく降ってくる。

「煽ったのは紡だからな」鋭く視線を絡ませ、
そういって、私を組み敷き、首筋にキスして服を脱がされる。無我夢中で答える。
「わ、私はじめてなので、そ、その…」
「ああ、わかってる、めちゃくちゃ優しくするに決まってるだろ、全部委ねろ」

とにかく私は必死で、楽さんは壊れものを扱うように、優しく触れ、全身にキスを落としていく。ゆっくり、ゆっくりと、事を進めていく。
嬉しさと恥ずかしさと、初めての出来事に気持ちがぐちゃぐちゃで、涙目で、楽さんの首にしがみつく。
耳元で愛してる、と囁かれて、思わず涙がこぼれた。

十分すぎるくらいの、愛撫。
触れる部分すべて、あつく感じたのだった。
身も心も楽さんの、事しか考えられないくらい満たされた。

翌朝ーー

目覚めると、身体に楽さんの逞しい腕が絡み付いている。
「ん…」
モゾモゾと動くと、おはよう、と、こちらを優しく見つめる楽さんの視線に気づいた。
「身体、大丈夫か…?後半、ちょっと自分を押さえられなくなってたな…」
「だ、大丈夫です。その、良かったです。」
むぎゅうっと、楽さんに抱きつく。
「楽さん、大好き」
「はは、俺も」
しばらく、幸福な気持ちをおさえられず、朝の光の中、二人裸で抱き合ったのだった。

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