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愛玩彼女

第17章 エンディングのその後は


「え」


だけど。



視界にうつったのは、目の前で固まってる透の姿。
少しだけ不安になって体を起こして斗真へと視線を送る。
と。


「……ぇ」



真っ赤になった、斗真の焦る表情がうつりこんで。
思わず。
つられて赤く、なった。



「な、なんで……!?」



どんな反応、これ。
ヤバい。
こっちまで体、暑……っ。



「今日はどーしたのライちゃん」


このなんともいえない空気を見事撃ち破ってくれたのは優しくゆっくりとした、透の声。
隣に座り直して、透の手の甲が頬に触れた。


「ずいぶんいっぱい告白してくれるんじゃない?」
「ぇ、あ……っ、たし、そんなに言ってた?」
「うん」
「………ごめん」


一気に体の熱が顔面に一転集中。


「かわいいし、大歓迎だけど」


今度は髪の毛を解くように弄び初めて。
視線を向ければにっこりと笑顔を返してくれる。


「あ、あの……?」
「うん、ちょっと嬉しくて」
「嬉しい、の?」
「そりゃね」


「………と、ま、は?」

「は?」


未だ顔に集中した熱は発散できないままに、斗真を振り返る。
当の本人はすでにケロリといつもの冷静な斗真だ。

「斗真、も?」

「………っ」


不安になりつつも、下から見上げれば。
息を飲むように斗真の動きがピタリと止まった。


「斗真?」


「━━━━知らね」



今、思い切り視線反らされた。



「素直じゃないなぁ、お兄ちゃんは」
「黙れ」
「大丈夫だよライちゃん。たぶん一番喜んでるの斗真だから」

「ほんと?斗真」




「〰️っ、調子狂うんだよお前っ」



「った」



ベチン、と乾いた音と一緒に額に走った痛み。
と。
視界が闇へと変わった。


斗真の掌が、視界を覆ったんだ。



「斗真?」
「いいから、見んな」


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