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愛玩彼女

第17章 エンディングのその後は






「……」



とろん、とした微睡みの中。
カーテン越しに見えたのは朝日だろうか。
ああでもまだもう少し。
体が怠くて、動かない。
……し、なにより眠くて。
もう少しだけ。


そう、自分に言い訳をして。
まだまだ重たい瞼を閉じた。




「………」


けど。



待って!!
朝っ!?



「雷斗っ!!」



そうだ!!
今日、みんなここからいなくなっちゃうのに。


「まだ大丈夫だよ」
「ぇ」
「まだまだ、いなくなんないから。もう少し寝てろ。ちゃんと起こすから」


飛び起きようとしたあたしを、ふたつの腕が引き寄せた。


「……お前いなくなると、さみぃ」
「斗真」
「もう少しこーしてて」
「……透」


真正面から腕枕をするのは、透。
後ろから抱きつくように頭を擦り寄せてくるのは斗真。


「斗真寒がりだし、低血圧だから」
「………」
「お腹すいてない?昨日結局食べてないよね?」





「………っ」





『何が……』って、いいかけて。
一気に記憶がフラッシュバック。


「真っ赤。わかりやすっ」


くすくすと笑いながら、真っ赤になって布団へと潜り込もうとするあたしの額へと甘いキスを送った、あと。
透は自分の腕にそのままあたしを引き寄せると。


「かわいいなぁライちゃん。やっぱもー少しこーしてよ」


なんて、ギューってあたしを抱き締めた。



「………」



前と後ろ。
透と斗真に抱きつかれて身動きなんて取れるはずもなく。
いつの間にか再度追いかけてきた睡魔に捕まるように、あたしも再度目を閉じた。


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