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愛玩彼女

第17章 エンディングのその後は


聞く耳持たずで騒いでみるもんだなぁ。
あっけにとられた斗真と、くすりと笑みをこぼして立ち上がる透。
透のが、うん、話通じるかも。




だけど。
透は両手にサラダとスープを持ってそのままダイニングからリビングのローテーブルへとそれを、置いた。




「はい、どーぞ?」
「え」



……あたしのさっきの安堵返せっ。


やっぱり双子だよほんと。
逃がしてくれるわけなんて、なかったんだ。



「………」



「やだなぁにらんじゃって。ライちゃんがお腹すいた!って騒ぐから持ってきたんじゃん」
「なら手、離してよ」
「離したらお前、逃げるだろ」
「あったり前でしょ!!お腹すいたの!食べたいの!」


透が離した左腕は、現在右手共々斗真に後ろで捕まり中。


力いっぱい抵抗してるのに、片手だけで捕まえてるはずのそれは、全然動かない。
それどころか、右へと睨み付けてみても。
ふ、って、鼻で笑って余裕顔。



「はいライちゃん、あーん」

「は?」

「食べさせてあげる」


「いい!いい!手、離してくれたら自分で食べる!」

「駄目」
「なんでっ!?」
「面白いから」

「はぁ?」


面白いからとかゆー理由で人権奪っていいの?
ねぇっ。



「ライちゃん」


「だか……っ、ん、んく…っ、んん」




再度顎に手がかけられて。
抗議のため開いた口からは、暖かい液体が流れ込んできた。


「!!」


これ、スープ。


「美味しいね、このスープ」
「俺も」

「……っ!!」


透の唇が離された途端、今度は右を向かされてまた唇が重なった。
歯列、上顎、と口の中を散々蹂躙したあと、逃げるあたしの舌ごと捕まえて深く深く、絡めてくるんだ。


斗真のキスは、いつも深い。
いつも。
頭の芯が溶け出して、くる。
ふわふわふわふわ、と。
なんにも考えらんなく、なるんだ。


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