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OFF took the right road

第19章 Chapter 18


ドサリと倒れるザッカリー
その後ろにはバットを持ったバッターが立っていた

頭を思いっきり殴ったのだろうか?
ザッカリーの頭から血が流れている

「ハァ………ハァ…………」

息が荒いままで苦しい
ザッカリーの豹変に頭が追い付かなかった
何を信じればいいのだろう
息ができない…………

「大丈夫か」

背中を擦られた
ゆっくりと、そして驚くほど優しく背中をさすってくれる
私がしばらく無言だったせいか心配そうな顔で覗きこんできた

「………少しは楽になった」

「そうか」

いつもの無表情に戻るが手を止めずに擦ってくれる
彼なりに心配してくれているのだと思うと不思議な感覚がした

「………最後だ」

「え?」

「これが最後の選択肢だ
ここで俺の手を取るか…それともこの場所に残るか」

突然の問いに驚くも、彼にとってまたとないチャンスなのだと解ると笑えてきた
例えるならフラれた好きな彼女の隙をついて告白する男だ

「…ズルい人」

「チャンスは逃さない」

「残念だけどこの世界を白に戻すくらいなら...」

「お前がそんなに浄化したくないと望むのならやめよう」

絶対に出てこないと思っていたセリフが飛び出てきて驚きでむせた
あんなにも曲げなかった浄化への道を辞めると言い出すなんて
戸惑いながらも嘘だよね?と問うと

「神聖なる任務は今ここで放棄すると誓う」

と真面目の音色で返ってきた
本気なのかと思うと同時に何故なのかと疑問に思う

「あれほど頑固に拒絶していたのにどういう心境なの?
正直罠としか思えないんだけど…」

「お前が側に居ればいい」

言われれば嬉しいセリフを言われても怖いとしか思えない
だけど本当に浄化をやめるなら...

「答えてくれないか」

「…共に行動しましょうかバッターさん」

差し伸べられた手に自分の手を重ねる
ぎゅっと握られたかと思うと立ち上がらされた
そして思いっきりぎゅーっと抱擁し、首に一つキスを落とした

「一生を懸けてプレイヤーを守る
ザッカリー等に指一本も手出しさせない」






そう満面の笑みで幸せそうに彼は笑っていた
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