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【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】

第8章 番外編・願望【降谷編】


数日間の組織潜入とその後の報告書作成に数日、かれこれ一週間近く幼馴染と会っていない。
正直悠不足だ…。



「(もう時刻は23時を回ってる…。寝てる、だろうな…)」



ようやく仕事を終えて疲労困憊といった表情を隠すことなく車を走らせ続ければ無意識か、それとも会いたいという気持ちの表れなのか気が付けば悠のマンションの前まで来ていて。
どうするかと悩んでいる間に時間は刻々と過ぎてしまい、考えるより行動だとマンションの駐車スペースへと車を停めてエレベータに似り込む。




「…ここまでくると重症だな…ほんと…」




小さい頃から何をするのも一緒で、そんなアイツのことをただの幼馴染として見れなくなったのはいつの頃だっただろうか。
正直最初は男同士ということに戸惑い自分自身に嫌悪感すら感じたほど。それでも一緒の時間が増え、楽しい思い出が重なっていく度にアイツの笑った顔や怒った顔、どこか困ったような表情も全てが愛おしいとすら思えてくるのだから恋は盲目とはよく言ったものだ。




…こんな気持ち…伝えれるわけないのに…




何度も諦めようと恋人を作ったこともあった。ま、当然長続きはしなかったが…。
初恋は叶わないというが、本当にそうなのかもしれないなと眉尻下げながらしょっちゅう泊まりに来る俺にとくれた合鍵を使って部屋の中へと足を踏み入れる。





「…ったく、俺が来ないとすぐこれだ。…全く困った幼馴染だよ」




明かりのついていないリビングに進めれば足元に当たる服や靴下だろう衣類に困ったと口では言いつつも、俺が居ないとダメな幼馴染に今だけはこの役目は誰にも譲るつもりはないといった独占欲に苦笑いを溢す。
片付けはとりあえず明日起きたらしようと決めてスーツを脱ぎ一旦脱衣所へ向かい、さすがに風呂だけは入らなければと手早くシャワーで済ませてから幼馴染が寝ている寝室へと足を向けた。




「……よく寝てるな。コイツも徹夜続きだって風見が言ってたか………お疲れ、悠…」




前に俺が今みたいに深夜部屋に入ってきた時に全く起きなかった悠に危機感がなさすぎだろと注意したのだが『相手が零だからだ。そうでなきゃ絶対起きる』だなんて…どんな殺し文句だ。
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