【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】
第7章 少年探偵団
怪我が完治して無事職場にも復帰してからというもの今日で既に三日デスクに座っている。大事なところだから何度でも言おう、三日目だ。ブラック企業もいいところだと思う。正直もう瞼が開いているのかさえ分からない。
…ああ…何かイライラしてきた…。
「な、なあ…蒼井さん大丈夫なのか?すげえ怖いんだが…」
「バカッ、見るな!触らぬ神に何とやらだぜ」
一ヶ月間CIAの要請でアメリカへと行ったのだがテロ犯のせいで銃弾を受け二週間帰国が延期。その延期分の仕事をまあご親切に残してくれていたわけで、これまた笑顔で大量の書類を渡してきたクソ上司を今回は本気で(脳内で何度も)殺してやった。…俺は断じて悪くない。
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『お…おわ、った……も…無理…っ…』
もはや最後の方は意地と気力だけで乗り切ったといっても過言ではないだろ。周囲の視線や言葉など完全シャットアウトして一心不乱にキーボードを叩きまくり漸く、漸く全てを終わらせた。
『(もう今日は仕事はしねえ…絶対ッ…)』
デスクの上に額をゴンっと音を立てて乗っけるなか、終わらせた書類を恐る恐る回収していく部下を横目にもう今日はこのまま寝てしまおうかとウトウトし始めていると頭に乗っけられた何かに重い顔を上げた。
「お疲れ。もう少ししたら送ってやるからコレでも飲んで休んでろ」
『…零……。お前が今天使に見える…』
「何訳の分からないことを…。いいからコレ飲んで待ってろ」
頭上に置かれた缶コーヒーを受け取りながら常日頃思っていることだが今ほど幼馴染の優しさに感謝したことは言うまでもなく、おそらく自分以上に疲れているだろう零に今度何か美味い飯でも奢ってやろうと心に決めて貰った缶コーヒーをありがたく頂いた。