第1章 ◇プロローグ
「なんであんなとこまでぼくが行かなきゃ行けないわけ...送ってくぐらいしろよな、オトギっ!!
まず、この仕事自体...気がのらなかったんだよ....そもそも.............(ぶつぶつ)」
まあ、実際。仕事は全てにおいて面倒なんだけどな..。
あと、最近独り言が多いな..自重します。はい。
ポタ.....ポタポタ....
「ん?....雨.....」
最っ悪だよ、もう...
とりあえず、近くに雨宿りできる場所があれば....
「.....教会....か」
ぼくには最高に似合わないところだな..ハハ
雨宿りぐらい、させてもらおうかな
そのとき
少 女 。
教会の入口。
泣いている少女が。
目に飛び込んできた。
天使のような少女が。
心拍数が上がる
息をするのを忘れて
数十秒..。
「あの...きみ....あ、えっと.....なんで泣いてるの....?」
数秒の間。
「きゃっ....ぇ.....あの.........だっ、だだだれですか....」
この気持ちは
「あ。ぼ、ぼくは...シラン。」
「シラン....くん....
わたしは.....えっと.....ニアって、いいます..
あの、えと。..ま、迷っちゃって.....」
「そうだったんだ。あ、よかったら一緒に雨宿り...する?」
「あ、はい...!
二人の方が寂しくないですっ
雨が止んだら多分帰れ....ます。大丈夫」
「そっか、ならよかった」