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また、恋してくれますか。

第18章 〜輪廻〜


(弱ってることをいいことに
い、いつの間に、私ってばそんな欲深い
人間になってたのよ!)
煩悩を、払うかのように
フルフルと頭を振り、両手で自分の頬を
パシッっと叩くと

(早く元気になってもらわなきゃ!)
そう思いながら、気合いを入れ直す桜奈。

必要なものをトレーに乗せ、再び家康の
部屋にそっと入った。

冷却シートをおでこに貼ると
冷たさに、一瞬顔を歪める家康。

熱を測ると、38.8℃あった。
(やっぱり、熱が高いな・・・)

蒸したタオルの粗熱を取り
顔や首筋の汗をそっと拭きとった。
それから冷凍した保冷剤をタオルに包み
両脇に挟み、また布団をかけ直した。

『ふぅっー』と一息つきながら
(ひとまずこれで、ゆっくり寝てもらおう。
汗だいぶかいてるけど、さすがに身体は
拭けないから///着替えは目が覚めてからだね。
熱、だいぶあるな・・・大丈夫かな・・・)

心配そうな表情で、家康の顔を覗き込む
桜奈。

家康の苦しそうな息遣いは、変わらない。
(辛そうだなぁ・・・
やっぱり無理させてたんですね。
私のせいで、ごめんなさい・・)と
心で謝りながら、また家康に手を伸ばし
触れようとする自分に、はたと気づき・・・

(Σはっ!私ってば、またっ!
もう、無意識って恐ろしいよー)
眠っている家康の側に長く居るのは
危険(家康が)と判断し、桜奈は
お粥を作りにキッチンへと向かった。
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