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また、恋してくれますか。

第17章 〜他生〜


『小野寺さんが、どうかしたの?』
(確かに、あのテンパリようじゃ心配にも
なるか・・・)

『だって、しぃちゃん普段はもっと冷静で
あんまり慌てたり、焦ったりなんてしないのに
あんなに、テンパってるしぃちゃん初めて
見たから、大丈夫かなぁって思って・・・』

『確かに、前に会った時の雰囲気からは
想像できない、焦りようだったね』

『ですよね!しぃちゃんにとっては、小田先生に
また会えるなんて、奇跡みたいな感じだった
のかも知れないのに、あんなバタバタと
報告しちゃったから・・きっと、気持ちの
整理も準備もできないままの背中をドンと
押しちゃった気がして、余計に心配で・・・』

『まぁ、でも、小野寺さんなら、自分で
なんとかしそうな雰囲気あるけどね・・・
自分を持ってそうな人だしね。』

『確かに、私よりしっかりしてて、頼りになる
人には違いないんですけど、キリッとして
強そうに見えていて、実は私よりずっと
繊細で優しい子なんですよ。
私が男の人だったら、しぃちゃんを
彼女にしたいくらいです』
と、言いながらあんみつを頬張る桜奈。

『まぁ親友って言うくらいだし、仲は良いと
思ってたけど、お互いを良く分かってる
感じだよね。それなら、たとえ焦ってても
小野寺さんがどんな行動を取るかも、なんとなく
分かるんじゃない?』と家康。

『そう言われると、そうかも・・・
しぃちゃんなら・・・真っ向勝負ですかね』
クスっとした桜奈は
信長を目の前にし、立ち塞がるように
仁王立ちしている詩織をふと想像した。
(まぁ、そこまではないか・・・)
と、自分の想像に自分でおかしくなり
笑いが漏れた。
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