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また、恋してくれますか。

第17章 〜他生〜


『お姉ちゃんのお見舞いに、また来るつもり
なんですけど、その時、先生に助けてもらった
親友も連れて来て、先生にご挨拶させて
もらってもいいですか?助けてくれた人に
ずっと会いたがってたので。
あっ、ご迷惑じゃなければですけど』と
遠慮がちに信長に聞いてみた。

『別に、構わんよ。君、今高校生?
中学生じゃないよね?』と尋ね返す信長。

『はい、高2です。』

『そうか。やっぱり勘違いだったな。
君と君の友達に会ったのって7、8年前くらい?
当時、小学3、4生だったよね?』

『そうです!小4でした。』と桜奈。

『さっき、色々と思い出したら
10年も前じゃなかったって思ってね。』

『そうでしたか。でも何年前であっても
あの日、親友を助けて頂いたことを
本当に感謝しています。
ありがとうございました』と改めて
頭を下げお礼を言いうと、にっこりと微笑んだ。

それを遠目で、ムスッとしながら
見つめる家康。
信長と親しげになるほど、イラつく自分に
気づくたび、自分に腹が立つ。

(俺は、一体何がしたいんだ。)

そんな家康の心内など、手に取るように
分かってしまう信長は、まるで嫉妬心を
煽り、家康を試すように

『じゃ、お友達にも宜しく伝えて』
と、桜奈の肩に手を置き
耳元で家康に聞こえないよう囁いた。

それを見て、目を見開き衝撃を受ける家康。

急に近づかれた上、耳元で囁やかれた
桜奈は、驚きと恥ずかしさで
真っ赤になった。
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