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また、恋してくれますか。

第12章 〜終恋〜


そんな、家康の思いとは裏腹に
桜奈は、家康と二人だけの
初のお出かけに、戸惑っていた。

週明け、早速、詩織に相談する桜奈。

事情を聞いた詩織は
『はぁ〜〜〜?事故キスって何よ!
お詫びって何よ!』

『しぃーーーー!!しぃちゃん、声大きいよ!』
口に指をあて、キョロキョロと周りをみて
焦る桜奈。

お昼休み、校内の中庭のベンチで
お弁当を食べながら話ていた。

『だって!そんな、あんた一生に一度の
ファーストキスだよ!何、簡単に奪われ
てんのよ!しかも、不毛な相手に!!』
音量は下がったが、怒りの度合いが
ます詩織。

『だって、徳永さんだってわざとじゃ
ないだろうしさ、私も最初はめっちゃ
腹立ったけど、多分、寝ぼけてたし
キスしたことも覚えてないみたいなのに
私に嫌な思いさせて申し訳ないから
お詫びしたいって言うし、ケーキだし』と
あわあわしながら、説明する桜奈。

『いや、いや、いや、いや、そういう問題じゃ
なくてさ!桜奈はそれで、許せるの?
ただ、ケーキに釣られただけじゃん!』

痛いところを突いてきた詩織。

『ゔぅ』とケーキで機嫌が直った図星を
つかれ、言葉に詰まる桜奈。

全くもう!と言う顔で呆れながら
『ほんとにケーキに釣られたんだー
桜奈、チョロ過ぎでしょ!』
と、また痛いところを突いてくる詩織。

『ゔぅ!』と、落ち込む桜奈。

はっーとため息をつき
『でもさ』と桜奈を真面目な
顔で見つめる詩織は、こう続けた。

『そんな調子で、デートみたいなことして
ほんとに徳永さん、諦められるの?』
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