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【進撃の巨人/リヴァイ】心の氷が溶けるまで。

第11章 初陣




ティアナが向かった先は、最近見つけたお気に入りの兵舎の
穴場的なところだ。
開放的で、でも人は来なくて、一人で空を眺めていたいときには
絶好の場所だと言えるだろう。


たどり着いて、近くの階段に腰掛ける。

上を見上げれば壮大な星空が見える。調査兵団の兵舎は少し街から
離れたところにあるからなのか、シガンシナにあったかつての家、
森から見た景色と同じくらい綺麗だ。

けれどいつもは癒されるはずの美しい壮大な景色はかえってティアナを
孤独に感じさせ、先ほどの記憶と恐怖を蘇らせた。

震える体を抱きしめながら、ティアナは先ほどのベルの言葉を
思い出していた。


"実感してないだけだと思う"

"巨人に対する恐怖とか、明日死ぬかもしれない実感かな"


その時は忘れていたその気持ち。
ティアナはすでに経験していたし、今でも根強く残っている。
ティアナは急に実感した。


「…ふぇ、っ」


恐怖が体を支配して堰を切ったように涙があふれる。
どうすればこの涙を、恐怖を止められるかわからなくて途方に暮れる。

寝ないと明日困るのは自分だし、それによって迷惑をかけるかも
しれないのは分かっているのに。
こんな状態じゃ戻れもしないし、ましてや寝るなんて無理な話だろう。


そんなとき、不意に体が何か温かいものに包まれた。


「――――え?」


それは、ティアナにとって意外な人で――


―――――――


皆さん、台風は大丈夫でしたでしょうか?
ちょっと遅くなりましたが、亡くなった方々へご冥福を、
被災者の方々へご幸福をこの場を借りて心よりお祈り申し上げます。



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