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【コナン・まじ快】薔薇を食べる【工藤新一・黒羽快斗】

第4章 5月


「その服、ラティアスの夏の新作?随分気合い入ってるね」
「うん。実は、これから新ちゃんのご両親とお買い物なの。そのあと、ディナーまで…」
「えぇ!?ってことは、あの工藤優作と工藤有希子!?」

桃が頷くと彩花がえぇ!?と目を見開いた。

「さすがに恋人のご両親…しちゃんとした格好しなきゃ」
「誕生日に彼氏の親と出掛けるって、あんた相当可愛がられてるんだね」
「あははは…じゃあ、そろそろ行くよ。またねー」

がんばー!と応援する3人に手を振って桃は、大学の駐車場に向かうとトランクに紙袋を入れて助手席に座るともう既に運転席に座って待っていた快斗が桃におかえりのキスをした。

「ただいま、もう…せっかくリップ塗り直したのに」
「わりぃわりぃ、新一起きろー出発すんぞー」
「……おー」

後部座席で寝ていた新一が力なくそう返事すると、車が動く。

「桃も今日で20歳かぁ…ほれ、プレゼント」
「!…ありがとう!開けてもいい?」
「どうぞ」

リボンがつけられた可愛らしい紙袋の中を見ると、桃は横にいる快斗の腕をつねった。

「いててててて!!!何すんだよ!事故るだろ!」
「何よこれ」
「可愛いだろ?今、流行りのシースルー」
「それは、靴下!これ、下着!」

紙袋には、フリルやリボンのついた黒とピンクの可愛いらしいランジェリーが入っていた。サイズを見て桃は、ゲッと声を上げる。

「なんで、サイズ知ってるの!?私の下着書いてないのに」
「そりゃオメー、毎日揉んでれば分かるって」
「しかも、人気ブランドだし!これ1人で買いに行ったの!?」
「おー、黒羽快斗が買ったってのはバレてねぇぜ」
「はぁ…だったら、一緒に買いに行けばいいのに…」

紙袋を抱えて、そうため息を吐く桃に快斗は笑った。

「まぁ、それは冗談。本当のプレゼントはあとのお楽しみ」
「えぇー」

ポンポンと快斗は、桃の頭を撫でる。

「きっと、喜ぶぜ」

そう笑ってハンドルを動かす快斗に桃は、「楽しみ」と笑った。
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