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【コナン・まじ快】薔薇を食べる【工藤新一・黒羽快斗】

第4章 5月


帰宅して来た新一にプレゼントを渡し、快斗は仕事へ向かった。新一と桃は夕食のあと、桃が焼いたレモンパイを食べた。
そのあと、新一はソファーに座りまず快斗のプレゼントから包装を剥がした。
すると、分厚い本が姿を現し新一は表紙を見て目を輝かせる。

「これは、村瀬英雄先生の新作!」
「良かったね」
「村瀬先生は描写がリアルでハラハラさせられ、登場人物も一人一人が際立ってて…日本のミステリー作家の中じゃトップに入る人なんだ」

嬉しそうにそう語る新一を見て、桃はクスリと笑ったあと自分が渡したプレゼントを指先で軽く叩く。

「私のも見て?」

本をテーブルに置いて、新一は桃のプレゼントの包装をあけた。すると、黒いシンプルな箱が現れた。蓋には金の文字でブランドのロゴが書かれている。ブランド名を見て、新一が一体いくらしたんだと考えながら蓋をあけた。

「ネクタイとタイピン?」
「そ!新ちゃん探偵業する時はつけてるでしょ?スーツとかも考えたんだけど、スーツはやっぱフルオーダーとか店頭で新ちゃんが着てシルエット綺麗なのが良いって思ったから。そのネクタイとピンはデザインはシンプルだけど今のスーツにも合ってるし、気に入って貰えるかなって」

暗めのブルーに黒のストライプが入ったネクタイとゴールドのタイピン。タイピンにはブランドのロゴが刻印されている。どちらもシンプルだが上品な見た目と質感である。新一は、それらを眺めてふわりと微笑んだ。

「ありがとな、大事に使わせてもらう」
「どういたしまして」

唇が重なり、だんだんと深くなってくる口付け。新一の手がするりと桃の脇腹を撫で、彼女の上着の裾に手を入れる。滑らかな手入れの行き届いた素肌を撫でて、背中のブラホックに手がかかった時ちゅっと桃が唇を離した。呆然とする新一の唇に指先を当てて、彼女は妖艶に微笑む。

「だーめ♡」

甘えるような声でそう言われ、新一はムッと眉を寄せ、唇に当たる彼女の指先を掴む。

「…この雰囲気でそれ言うか?」
「お風呂入んなきゃ」
「どうせ、入る事になるだろ」
「私、新ちゃんにベッドで愛されたいな♡」
「~~~っ!……早く入って来やがれ!」
「一緒に入んないの?」
「ば、バーロー!生殺しか!」

顔を真っ赤にして新一はそう叫んだ。
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