第5章 "過去"というライバル
サボは愛しい彼女の声の元気のなさが気になり、コアラにも電伝虫をかけ、リラの様子を聞いていた。
「特に変わりなしだよ?気にしすぎなんじゃない?そんなに気になるなら早く仕事終えて戻ればいいじゃない!」
コアラの言う通りだ。
リラに早く会いたい。
その気持ちがサボを頑張らせた。
偵察は予定していたよりも早く終わった。
「予定より早く終わって、明日には戻るから。」
帰ってくる前日の電伝虫での、サボの嬉しそうな声に、リラも嬉しくなった。
「気をつけて戻ってきてね。」
と電伝虫越しに、笑顔を作る。
「リラに早く会いたくて頑張ったよ。」
サボの紡ぐ言葉は、リラの心を躍らせた。
「ありがとう、私も早く会いたい。」
その後は他愛のない話で、電伝虫を切った。
翌日、参謀総長が帰ってくるということで、皆がソワソワしていた。
サボが帰ってきたら、仕事が増えるからだ。
偵察の結果報告書を、まとめなければならないのである。
夕方、サボたちの乗った船がバルティゴに到着した。