• テキストサイズ

シリーズもの【気象系BL】

第17章 学生カップル SN編 ☆★





「二宮、これコピーお願いしていい?」
「あ、はい。」



ここは放課後の生徒会室。

俺は3年。これでも生徒会会長を
やらせてもらっている。

そしてもう1人、ここにいる
こいつは2年で副会長の二宮。


今は特に行事もなくて
暇な生徒会には、俺と二宮だけが
毎日放課後、地味に作業している。

「会長、どうかしました?」
「え?あ…サンキュー」
「いえ。…ボーっとしてましたよ。大丈夫ですか?」
「あぁ、ありがとう。大丈夫だよ」
「もう今日は何もないだろうし、帰っていいですよ?」
「んーん。大丈夫。ありがとな、二宮」
「…はい。」


心配してくれる二宮の頭を軽く撫でた。

俺と二宮は付き合ってたりする。
学校では誰が見てるか聞いてるか
分からないから、完全に先輩後輩として
接することを2人で決めた。

この、2人きりの生徒会室でも
真面目な二宮はこんな風に
敬語で話してくる。
頭を撫でても、軽くかわされた。



無言で着々と作業を進める二宮を
俺はジーッと見つめていた。

「…会長。」
「ん?」
「そろそろ帰りましょうか…?」
「…あ、そうだな。」


2人で下校時間まで生徒会室にいて
それから2人で帰るのが今の日課。



「なぁ、今度の土日暇?」
「はい、空いてますよ」
「…もう大丈夫じゃね、和?」
「……やめて下さい。まだ制服ですから」
「…生真面目な奴だな、ほんと」
「嫌なら別れて頂いて結構ですが」
「…本気で言ってんの?」
「……………」
「……2度と言うな。じゃあな」
「…さようなら。」


肩を抱き寄せて普段の呼び方で
名前を呼ぶと、またパッと
手をはらわれて拒絶された。

真面目なところがこいつの
良いところだと思うけど
そこまできっちりする意味が
俺には分からなくてイラっとした。


/ 86ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp