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短編集 SN【気象系BL】

第3章 恵みの雨




♪~~~~~~

「…もしもし?」
『おはよ。』
「おはよー。」
『中止になったんだよな?』
「…なんで知ってんの?あ、」
『そ。監督が呟いてたから』
「…で?なに?」
『や、…予定、あるのかなと思って…』
「ないでしょ、撮影のつもりだったんだから」
『そ、そうだよな、ごめん…』
「…しょーちゃん休みなの?」
『あ、うん、雨だし家にいる』
「あっそ。じゃあね。」
『え?あっ、おい!』


二宮の映画撮影の現場は雨のため
中止になった。そんな二宮のところへ
電話をしてきたのは、恋人の櫻井。

二宮の映画の監督のTwitterを見て、
中止を知ったのだ。タイミングの
いいことに、櫻井はオフ。
そして雨だったことから買い物の
予定を取り止めて家にいたのだった。

一緒にすごしたいと思い、電話を
かけたのに用件を言う前に
切られてしまい、櫻井はがっかりだ。


「ね、オフ?」
「はい。あ、1本だけ取材だけ」
「ああ。それ終わったら休みね?」
「うん、はい。」
「しょーちゃんチ送って?今電話あったの。」
「分かりました。ゆっくりしてくださいよ?せっかくのお休みなので。」
「うん、大丈夫。しょーちゃんだから」
「あはは!」


―――――――――――――――

ピーンポーン

ガチャ


「あ、…」

「ただいま。」
「お、お帰りっ…!」
「なに?」
「いや…びっくりした」
「自分が電話してきたくせに」
「だってお前途中で切っただろ!」
「途中だったの?」
「え?だって…来いとか言ってな…」
「分かるし。言われなくても。」
「…かず……!」
「どいて、中入る。」
「あ、おうっ」
「…なににやついてんの、怖いわ」
「っ……」

二宮は当たり前のように
櫻井の家に帰ってきて
インターフォンを鳴らした上で
自分でドアを開けて入ってきた。

櫻井は嬉しさのあまり、
指摘されるほどのにやつき加減だ。


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