第4章 🐾3
あの警察の男について調べて1週間ぐらいたった。
相も変わらずコソコソと嗅ぎ回っているようだが、特別なことがない限り玄関から外に出ることは控えている。
玄関から出るとしたら買い物や散歩といったそこら辺にありそうな日常のことだ。
藍玉「頭。あの警察の男についてようやくわかったことが。」
「なんだ?」
藍玉「あの男……公安です。」
公安か……。面倒な男について目をつけられたものだ。
ため息をもらし、今後は目立った動きをしない方がいいだろう。
本来の姿も見られているから下手に動けないな。
「とりあえず、みんなを集めろ。」
藍玉「承知しました。」
「というわけだが、なにか変わったことがあれば言って欲しい。」
みんなを部屋に集めて会議を行った。
瑠璃「あ。そうそう。この間の取引のときなんだけど……。変な黒い服を着た男二人に邪魔されたんだよね。まぁ、取り引きは成功させたけど。どこでその情報が漏れたのか。」
「そうか。黒い服以外に何か特徴は?」
瑠璃「んー。銀髪のロングの男とサングラスをかけたガタイのいい男ってことぐらいしか。」
「ありがとう瑪瑙。藍玉頼めるか?」
藍玉「もちろんです。」
瑪瑙「だったら俺も手伝わせて。」
「そうだな。お前の力が必要になるかもしれないな。」
俺はそばにいた瑠璃の頭を撫でると瑪瑙は嬉しそうに笑う。
蒼玉「では、顔が知られている琥珀と頭以外で重要な件は事をすすめましょう。」
琥珀「ちぇー。あの時顔を見られたからなー。」
蒼玉の言う通りだ。顔が知られている俺と琥珀がホイホイと危険なことに突っ込むと怪しまれる。
それなら、顔の知られていない蒼玉や藍玉、瑠璃、瑪瑙に任せる方が安全だ。
なんせ相手はあの公安警察。どんな手を使ってでも国を守る。それならこっちは組を……。オヤジさんが残してくれた俺の居場所を守るためにやるだけだ。
オヤジさん。俺はアンタがいた頃よりも家族を守れているか?