第40章 嵐の前の暴風
~潤side~
喫茶店が定休日なので、俺は朝から掃除洗濯をしていた
暫くすると
翔「…あれ?」
リビングから翔兄さんの声が聞こえてきた
あー…またか…
翔「なあ、潤…」
潤「そこにほったらかしになってた調査書のファイルは、兄さんの部屋の机に置いたよ。あと、依頼人ファイルは個人情報なんだから、置きっぱなしは危ないよ」
翔「おっ…置きっぱなしには…してない…けど…」
あーあ…バツが悪いと思ってるのか、語尾が弱いな(笑)
潤「必要な物を整理せず不必要な物と一緒に積み重ねてたら、そう見られて仕方ないと思うけど?」
翔「…はい…ごめんなさい…」
こういう時の翔兄さんはしおらしいんだよな
<ピンポーン>
おっと、お客さんだ
俺は掃除機を片付けて急ぎ玄関に向かうと
<ガチャッ!>
「ヤッホー!」
潤「うわっ!」
俺が開ける前に突然ドアが開き、知らない女性が立っていた
「…ん?あんた誰?」
潤「…え?」
い、いきなり入ってきて誰って…
潤「あ、あの…」
「あー!ちょっと待って!私の名推理で当ててみせるから!」
潤「…はい?」
そう言って暫く考えて…
「解った!あんた和也の追っかけでしょ!」
潤「は?」
「解るわー…和也可愛い顔してるもんねー…性格は可愛くないけど」
潤「・・・」
「ふふーん♪私の名推理に言葉も出ないようね」
いや…呆れて言葉も出ないんだけど…
けど気のせいかな…似たようなやり取り、以前あった…よな?