第36章 commit a fault(4)
会長「…和也…こんな事になるならお前達の事、認めなければ良かった…」
そう良いながら会長は和の頬にソッと手を添えていた
その表情は…本当に辛そうで…悲しそうで…
会長「広野…今すぐ五十嵐病院に連絡して特別病室を押さえろ。和也を転院させる」
潤「…えっ?」
広「で、ですが会長…」
会長「こんな小さな病院で和也に何かあったらどうする!五十嵐病院ならあらゆる設備が揃ってる」
翔「ま、待って下さい!今無理に動かすのは…!」
会長「ワシに指図するな!良いから早くしろ!」
潤「まっ…!」
会長からの指図で広野さんが部屋から出ようとしていたから止めようとしたら
<…グッ…>
潤「…え?」
俺の腕の袖口を捕まれ振り向くと、和がうっすらと目を開けていた
潤「和っ!大丈夫か!?」
会長「和也!」
和「…潤…大丈夫…ごめんね…心配かけて…」
潤「…バカ…何でお前が謝るんだよ…もとはと言えば俺の不注意で…」
すると和は顔をゆっくりと左右に振り
和「…潤のせいじゃない…俺が軽率だったんだ…だから自分を責めないで…」
潤「和…」
そして和は会長の方に顔を向けて
和「…おじいさん…すみません心配をおかけして…」
会長「和也…心配するな。今、五十嵐病院に転院出来るように手配させている。直ぐに…」
和「…いいえ…」
会長「何故だ?五十嵐病院では不服か?では何処が…」
和「私はここで…潤の側にいたいんです…」
会長「…なんだと?」
和の言葉に会長は厳しい顔つきに変わっていた