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【最遊記】金色の向日葵

第8章 迷い


こうして、朝食も終え着替え等も済ませた後に5人揃ってこの町を出発した。食料も十分に蓄え、白竜もしっかりと回復していた為問題なく進んでいった。

そんな旅路の最中、道中で八戒は急にブレーキをかけて止まった。

「どうした?八戒!」
「うーん。お客さん、みたいです」
「お客さん?」
「てか八戒?この状況、俺らがお客さんぽくねぇか?」
「ハハハ、それもそうですね…」

そう言いながらもジープから降りてため息を吐く4人。

「雅はそこで待ってて?」
「え?」
「見つけた…やっと来たぞ…」
「三蔵―――――!!!!!魔天経文よこせぇぇぇぇ!!」

一気に妖怪どもが押し寄せてくる。そんな中に雅は取り残される様に白竜を抱いて待っている。

「グヘヘヘ…こんな所にいい女が…」
「え…?…ッッ」
「キュキュッッ!!!!」

そんな白竜の声を聞いてか、突如妖怪は塵となった。

「え…?何……」

何が起こったのか一瞬戸惑った時だ。気付くとそこに三蔵が居た。

「ぼさっとしてんじゃねぇよ…ばか」
「…あ…ありがとう…」

そう言うと三蔵は雅の近くで見物しながらも銃を唸らせていく。

「チッ、ここに居ろ」
「ん…」

そう言うと三蔵は走り、雅の傍から離れた。

「八戒!」
「はい?そんな大声出さなくても近くに居ますよ?」
「雅の所に行ってくれ。俺目当ての奴に近寄られたらたまったもんじゃねぇ」
「はいはい。本当に三蔵は雅が好きですねぇ」
「うるせぇ、さっさと行け」

そう言うと八戒が雅のもとにやってくる。

「大丈夫ですか?雅」
「あ…八戒…うん…さっきも三蔵が助けてくれた。」
「クスクス、素直じゃないですからね。三蔵も」
「そうかな…」

そう話しながらも気功砲で遠隔サポートしている八戒。

どれくらい経っただろうか…それほどの時間も要さない間に多数いた妖怪は見事に蹴散らされている。何もなかったように白竜は再度ジープになり、5人を乗せて次の町へと向かっていった。

「……腹へっ『うるせぇ』……まだ何も言ってねぇじゃん!!」
「貴様のいう事は聞かんでも解る。」
「どうせ『腹減った―――』だろ?胃袋ザル」
「なぁ――雅――!!みんなが俺の事いじめるぅ!!雅も腹減ったよな?」
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