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Silver crow【ONE PIECE】

第12章 生まれ故郷


「あ、ここからが町…あれ?」

リオ達が見たのは廃れた集落。人気が無く活気もない。

「おい、本当にここなのか?」
「え、えぇ…ただ16年前の記憶だから…でも…」

リオは入り口にあるアーチを見る。

「……これがあるから間違いないわ。でもどうして…」

記憶にある町は活気にあふれ、人々の笑顔があった。
それが今の町にはない。


その時…

「あんたら…海賊か?」

町の人か自分たちに近寄ってくる男たちがいた。

「ここの住民か?」

ローがリオの前に立ち、男にそう問いかける。

「あぁ…悪いがこの町には何もない…」
「俺達は略奪に興味ねぇ。俺達の事は気にするなと言いてぇが…聞きてぇ事がある。この島は輝く島と聞いていたんだが…」
「確かに輝く砂浜や鉱山で取れる珍しい鉱石でそう呼ばれていたが…それは昔の事…今じゃ輝く物はすべてこの島の王が管理し鉱石を取る私達には高額の納税を強いられ、国王と王宮で働いている者以外のほとんどが貧しい生活なんだ」
「……もしかして王宮には金髪青目の人しか入れないの?」

住民の言葉にリオがそう問いかけると男は頷く。

「働いてる者は金髪だけだ…俺達みたいな黒や茶髪は格下扱いさ」
「そう…変わってないのね…」

リオはため息をつくと町の中へ歩みを進め、建物などを見て回る。

「あの子は何を…」
「あいつは優秀な情報屋だ。島に着いたら島の状況も含めて
自分の目で見て頭に叩き込む。さっきも言ったが俺達はアンタらに危害は加えねぇ」
「なら好きにしてくれ。私達は仕事に行かねばならない…」

ため息をつきながら男達はロー達の元を離れて行った。

「……キャプテン、どうする?」
「リオがどうするかで決める。この町での調達は難しそうだしな…」

ローがそう言った時だった。
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