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Silver crow【ONE PIECE】

第11章 再会と初めまして同盟さん


その日の夕食はリオが以前より増えたクルー全員の食事を作り、酒も用意されたので自然と宴になった。
不在の2年間で増えたクルーにも挨拶し、酒を飲みつつつまみを作るリオ。

何品目かわからないつまみをそれぞれの席に置いた時、ローに呼ばれる。

「ロー何か用?」
「……いつ着るんだ」
「着る…?……あ」

リオは2年前にクローゼットに入れたあのつなぎの事を思い出した。
おそらくあのつなぎの事を言っているのだ。


「じゃあ着替えてくるよ。一旦離れるね」
「あぁ」

リオはエプロンを外し、食堂を出ると2年前の記憶をたどり船長室へと向かう。

「あ、ここだ」

船長室に辿り着き、中に入るとそのまま自分の私物を保管していた物置へ直行し扉を開ける。
そこは2年間持ち主不在のはずなのに埃など溜まっておらず綺麗な状態であった。
物置の中に入り、クローゼットの扉を開けると2年前にローから受け取った黒いつなぎを取り出す。

「懐かしいなぁ…よし」

リオは着ていたパーカーを脱ぎ、チューブトップとショーパンの上からつなぎを着る。

つなぎのファスナーはヘソが見えない位置まで上げ、両袖をまくる。
つなぎの裾をブーツの中に入れ、鏡で全身を確認してから物置と船長室を出る。

そして食堂に向かい、中に入るとつなぎ姿のリオにクルーから歓声が起きる。

「リオ!お前は黒なんだな…似合うぜ!」
「銀髪だから黒の方が映えるね!さすがキャプテン!」

リオは礼を言いながらローの元に向かい、ローの前に立つ。

「…似合うじゃねぇか」
「でしょ。ありがとう」
「だがお前は半そでのつなぎでいいな。タトゥーが見えたほうがいい」
「え?あー…まぁ私も見えてた方が好きだけど…じゃあこれ
袖切ってもいい?」
「任せる」

リオは了解と言うと再びエプロンを着けてつまみづくりを始める。
ローはその姿を見ながら酒を飲んでいった。
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