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~貴方とずっと~ 私的【イケメン戦国】

第1章 現代


「ねぇ……これって、何の乾杯?」

「とりあえず、無事にこっちに帰ってきた“乾杯”かな?」

「ふふ」

「次に乾杯するときは、信玄様の手術が終わったときだな」

「こっちに“連れてこれた時”じゃないの?」

私の不安そうな瞳に佐助君は、

「それは絶対だから。その時じゃない。だろう?きょうこさん」

真っ直ぐに見つめ返して言ってくれた。

「うん。そうだよね。ありがとう……心強いよ」

「あぁ、俺もきょうこさんが一緒だから、安心して動けるよ」

「本当?」

私でも、そんな風に思ってくれるの?

「もちろんだ!俺一人だったら、こんな決断はできなかったよ。きょうこさん、君と一緒だからだよ」

あまり表情を変えない佐助君が、少し口角を上げて笑ってくれる。
それだけで、私の心はもっと強くなれる気がした。


「ありがとう、佐助君」

「礼はまだ、だ。それより……」

私達の目の前に、ふわっと刺激的な匂いが香る。


「お待たせしました」


こんなの待ったうちに入らないよーーー


私は笑顔で佐助君を見た。
すると、佐助君も、うんと頷いて……




「さぁ、先に腹ごしらえだ!」
「だねっ!」




久しぶりの炭酸水に、パンの食感!

それだけで満足しそうになったけど……

素早く食べると私達は、今後の予定を話し合った。




信玄様を迎えに行くまでの期間は、3ヶ月。

その間に私に与えられた任務は……



「ただいま……」

とりあえず、実家に帰ることだった。


「きょうこ!!!」




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