• テキストサイズ

~貴方とずっと~ 私的【イケメン戦国】

第4章 手術


その後も、他愛ない話をしていると、看護師さんから声がかかる。

「武田様、もうすぐ手術が終わりますよ」

時計をバッと見た。

予定よりも少し早い時間に終わっている!


「胸腔鏡手術で間に合ったそうですよ」


看護師さんも、ニッコリと微笑んでくれる。


「もうすぐお部屋に戻って来られますが、その前にこちらへどうぞ」


なぜか手術室近くの別室に案内される。


そして佐助君と二人、座って待っていると、主治医の先生が入ってきた。


「手術、無事成功しましたよ」


思わず佐助君の顔を見ると、佐助君の顔もホッとしたように綻んでいる!

「ありがとうございました!!!」

すぐに二人で頭を下げた。


「今はまだ、麻酔が効いていますので、その間にこれを……」


するとすぐに、別の先生が何かをトレーに乗せて入ってきた。


…………


まさか、これ……



「取り出した腫瘍です」



生々しい、血の付いた肉の塊のような物が、目の前のテーブルに置かれた。


「全て綺麗に取り除きました。ガン化もしていないようです。まぁ、想定よりも少し大きいので驚きましたがね」


「…………」


これが……ずっと信玄様を苦しめていた原因なのか……そう思うと見た目のグロテスクさよりも、なんだか怒りか安堵か……訳のわからない感情が込み上げてきたその時……



パシャ、パシャ、



「へ?」

その音がした方……思わず佐助君の方に振り向くと

「あの、これ角度も変えて貰っていいですか?」

「あぁ、いいですよ。開きましょうか?」


ひ、開く!?


「ぜひ!お願いします!」



…………




佐助君がグラビア撮影ばりに、シャッターを切りまくっていた。




グラビア撮影したことないけどね…………






/ 152ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp