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武将達との恋物語

第10章 Reincarnation 〜織田信長〜



「……っ、」

どこをどう突っ込めば良いのか分からない私は、とにかく慌てて半身体を起こし、布団を肩まで上げた。

「しっ、調べるって…」

布団の中で自分で確認すると、着物越しでも下着をつけていない事が分かる。

(ひぃー、そう言う事!?)

「貴様が空良かそうでないかは、身体を見ればすぐに分かる」

「はっ、裸を見たのっ!?」

「それ以外の何がある?」

「はぁっ!?」
(まだ誰にも見せた事がなかった私の裸を見たって言うの!?)

ショックのあまり、パクパクと金魚のように口だけが動く私に構わず、信長は言葉を続けた。


「貴様は、驚くほど奴に似た顔をしておるが、胸は奴の方がふくよかであったし、透けるような肌の白さがない」

(そしてダメ出し!?)

「っ、悪かったわね!どうせまな板の様な胸だし、こちとら発掘調査に夢中で日々日焼け三昧なのよ!」

発掘調査はとても過酷だ。ここに遺跡があると言うのは大方検討がついていて、建て替えや何かのきっかけで、ここを掘っても良いよ。と許可が下りれば、造園業者などを呼んで木々を掘り起こしてもらい、その後は私たち学生が、まるで開墾する様に土を掘り、その土を運び出しと、木々を伐採され日陰のない場所で延々と作業をするのだ。(バイト料は出るし、一応タープの張ってある場所もある)
素晴らしい発見でもあればいいが、ほとんどの場合は茶碗などが出てくるのみで、そのかけらを集め研究室へと持ち帰り、パズルを組み合わせる様に、かけら同士を当てはめて行く(ただのカケラとしてザルに入れっぱなしのものも沢山ある)


「ふっ、日焼けとここの部分は関係なかろう?」

信長は鼻で笑うと、私の布団を剥がして指をツーと私の胸から腹まで着物越しに滑らせた。

「……っ」

ピクっと、その指の動きに背中が小さく跳ねた。

「声も、この身体つきも、このように触れれば反応する仕草も、奴に似ておるのにな」


「そんなに、似てますか?」

「俺に怯まず意見を言う所まで似ておる」

その顔は、夢の中同様に優しく口元を綻ばす。


「來良…と言ったな?」

「はい」

「間も無く俺の側近が来る。俺の事が知りたければそいつに聞くが良い。500年先の未来から来たなどと言うハッタリ、なかなか見事であった」


信長はそう言うと立ち上がり、部屋から出て行った。


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