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ロミオとジュリエットは何故不幸になったのか【エルヴィン】

第18章 今後のあり方






「す、すみません!私の正体がバレないように
するという事なので、てっきりやらないものだと
思い込んでいたもので・・・」

「いや、こちらも女性なら挙式は絶対したいと
思うという固定概念があったので君が謝る必要はない。
しかし君は本当にリアリストだな」

「はぁ・・・まぁそうかもしれませんね。
やりたくないと言えば嘘になりますが、
やらない方が最善と考えますので不要と考えれば
切り捨てられます」

「・・・・・・・」


エルヴィンさんがまた何かを考え込み始めて
しまったので、自分は何か失言をしてしまったのかと
ドキドキしながら待っていると、彼から
「結婚式は絶対にやろう」という言葉が返ってきて
ポカンとする。

何故そういう結論になったのだろうか?
もしかしてエルヴィンさんの方は絶対
やりたかったのだろうか?

そんな事を思っていると、エルヴィンさんが
理由をちゃんと教えてくれた。


「君は無意識に自分の欲を諦めてしまっているように
思える。育った環境を思えば合理主義者になるのも
頷ける。挙式も『問題になると大変なので
やらない方が良い』という事で本心では
『やりたい』と考えているはずだ。
今まで自分の欲を我慢した分、君の願いは
出来るだけ叶えてあげたい。 式を大々的に
挙げるのではなく口の固い少数を招いて
こじんまりした教会で挙げれば問題ないだろう。
それに俺も君のウェディングドレス姿を
見てみたい。・・・どうだろうか?」


やはりエルヴィンさんはとても優しい人だ。

無意識に仕舞い込んでいる私の本音を汲み取った上で、
自分の責任にしてしまえるのだから・・・。



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