• テキストサイズ

絶望の果てにあるもの

第22章 おびき寄せ


「え?…っ!」

莉緒の目の前にレンがいた。
洗脳しようとしている力で頭は痛いはずなのにしっかりと莉緒を見据えていた。

素手で莉緒の刀を受け止めているのに何故か血が出ていない。

『人が情けをかけてやってもこれなん?あたしが恋次のこと…ホントに知らんと思ってる??恋次は覚えてへんけど…流魂街時代に会ってるんやで?人を舐めんのも大概にしぃや?自分の隊員やからって情けをかけて泳がしておけば…こないなことしよって…あたしが近くに居ればイタズラしてきよると思ったから恋次と隊舎が離れた隊の隊長になったんやけどな?そんなにオイタするんやったら…お仕置きやなぁ??』

レンはそう言うと…

『射殺せ…神槍…』

「うぐっ…」

伸びた刃は莉緒の体に貫通した。

『さぁて…あたしが受けた傷も全て…ジワジワと体験して貰おか…卍解…神殺鎗…殺せ…神殺鎗…』

レンはそう言うと…
莉緒から刀を抜いた…

「うぐぅ…熱い…熱いいいいい!!傷口が熱い…やだぁ!!!お願い…助けて…もう…悪さしないからぁ!!!」

莉緒は必死に叫んでいる。

「残念やなぁ?もう、助からんで?時間をかけてゆっくりと体に毒が回るようにしたみたいやから…堪忍なぁ?元の刀の主のボクかてどうにも出来へんわぁ~」

『ギン…どうしよ…霊圧…もう抑えられん…頭…痛いしクラクラしよる…』

レンは気を失った。
地面にこんにちはする前にギンが受け止めた。

莉緒は纖罪宮に収容され、1週間後…様子を見に行くと…着物だけが残っていたそうだ…

みんなが…これで事件は解決だと思っていた…
しかし…これだけで終わらないことを今の護廷十三隊は知る由もなく……










『んーーー!外はいいねぇ!!恋次~!!!!』

「おいっ!!いきなり飛びつくんじゃねぇ!!!」

『堪忍なぁ?本調子なのが嬉しゅうて…ずっと自分やないみたいやったし!!やっと本当の自分として恋次とイチャイチャできるーーーーー!!今夜、ちゃんとしよか♡♡』

「分かったから騒ぐな…。乙女な状態の方が良かったような……」

『無理や。性にあわん!』

瀞霊廷には一時の幸せな時間が流れていたそうな。
/ 161ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp