第44章 復活Love 5

　翔「綺麗事はいらない。兄さんが亡くなった後、二人は別居したじゃない…… 兄さんさえいれば良かったんでしょ？　お母さんだって…… オレなんて……

　遥「翔ちゃん!」

　パチンっ

　お母さんに…… 叩かれた、頬を……

　遥「翔ちゃん…… 私は翔ちゃんを愛しているわ。この人の余りの愚かさに愛想が尽きたのよ……」

　琉翔「遥に愛想を尽かされ、翔にも…… 琉も私の身勝手な期待に…… 疲れて…… あの事故は…… きっと」

　遥「琉翔さん、家族の心の声にやっとお気付きになられたんですね？」

　琉翔「遥？」

　翔「別居解消？　するの？」

　琉翔「あぁ……」

　遥「心配掛けてゴメンね。翔ちゃん」

　頑張って

　表ではね

　言うけどさ


　裏で無自覚

　思って無いよね

　って思ってだけど



　もういいよ…… オレ

　愛されてた…… それだけで

　父さんへのわだかまりも、少しずつ無くなってくと思う

　母さんの愛が、オレにもあったって…… ずっと見ててくれたって分かってたのに

　ゴメンね。母さん

　少し涙ぐみながら

　楽屋を出ると

（和也くん、智くん……）

　翔「変なもん置いてっちゃってゴメンね。 持って帰るの忘れちゃって。それじゃあ1年間、お家に置いて貰ってすごく助かった。和也くん、智くんお世話になりました。じゃあ。さよなら」