蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第116章 色香を隠していても… 7
「よう、又3年間宜しくな櫻井クン」
(……)
別に、神様ナンテいないって思ってるし、いるって思っている人には、いる存在だって
けど、もし神様がいるのなら恨みたくなった
(……富永、三好田、中川……)
そっか、人って諦めの境地になると、心の痛みさえ感じなくなるんだ……
行く度となく、流してきた涙も出ないや……
富永「櫻井クン、放課後付き合って欲しい所があるんだ。来るよね?」
疑問系なのに…… 脅迫系
俺に拒否権なんて……
三好田「A組か。凄いな。俺達C組なんだ」
中川「寮は、風華(ふうか)寮」
シビアに成績順でクラス分けがあって1.2.3年のA組は、山華寮で、B.C組は風華寮……
聞いてもいないのに金魚のフン達がペラペラ……
どうでも良いよ。もう…… けど、違うクラス、違う寮……
まだマシカモネ……
相変わらず、ニヤニヤいやらしい笑いを浮かべながら
ほんと嫌な奴らだ……
うんざりしながら、その場を離れようとした瞬間……
アレ? 親玉の子分達に送っている合図って?
人差し指、第一関節をクイッて曲げて、手前に引く合図……
(もう名前も呼びたくないの)
もしかしてアイツら……
反対にそれを利用して
そしたら……
そうだよね? ほんの僅かな望みでも、自分からチャンスを取りに行かなくちゃ
何も事は起こせないんだ!