第13章 突然の入れ替わり
今日は月曜日で、早帰りだ。
「かっちゃん、一緒に帰ろう。紗希は神田と一緒にイチャイチャしながら帰るだろうし」
「あっそ、俺の前を歩くんじゃねぇぞ」
「隣ならいいじゃん」
俺は綾香と一緒に帰ることになった。
人が少ない交差点に行くと、誰かが道は阻んだ。
「今日は爆豪勝己か……」
俺らと違う制服を着た男が言った。
急に胸が苦しくなって、息が出来なくなる。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
「かっちゃん、アイツは……」
綾香はその男を睨みつける。
「俺は涼介だ。コイツらと一つ上だ」
日記に書いてあったあの名前だ。
「クソ……テメェ、アイツが……」
「口調が完全に爆豪だね。なんか苦しそうだね」
「はぁ、はぁ、はぁ……」
苦しい。
コイツの顔を見ると、息が出来ねぇ。
どういうことだ……?
まさか、零の体自体がこのクソ男を拒絶しているのか?
「ふざけんな、テメェ……」
死んでなんかいられねぇよ。
零、テメェが好きなんだよ。
お前が嫌がるものから守ってやりてぇんだよ。
すると、目の前が真っ暗になった。