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ヴァンパイアキッス【R18】

第3章 もう逃げられないよ♡



『あ、サディアスさん』

ロイド
「準備早かったね?」

サディアス
「いつものことだからね。ーーそれより主が待っている、早く入るよ」

『あ、待っ』


そう言うとサディアスは何の躊躇いもなく客間のドアを押し開く。

真白は主人との対面との事で気持ちを整えようとしたが、それは呆気なくやって来た。


『つ。』


開かれた扉の奥。

まず、机を挟んだ奥に二人の男性がいた。

一人は机の椅子に座り、もう一人は頭の後ろで腕を組んで立っている。

容姿も立ち姿もなんだか絵になる2人で、真白は食い入る様に彼らを見た。


(どちらも社長にしては若いし、なによりイケメンだ。)


「やっと来たか。遅過ぎだろ」

『あ、すみません。』


そんな浮き足立つ真白に、立っている人物は苛立ちの声を上げる。

それに瞬時に頭を下げる真白だが、後ろ襟を掴まれた真白はジルによってすぐ顔を上げた。


ジル
「これはロイドに非があるんだから、謝ることないよ。ーーね、ロイド?」

ロイド
「あはは。あまりにも彼女からいい匂いがして、それを嗅いでたりしてたら遅れちゃった♡」


その可愛らしい口調と言葉に、ロイドと真白以外は盛大に溜め息をついた。


(ロイドさんは皆からも呆れられてるんだな。)



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