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【ヒロアカ】友達記念日【轟焦凍】

第5章 ダークヒーロー



私はとある男性の養子になった。
家業の跡取りが欲しかったけど、亡き妻との間に子供に恵まれず養子を取ることにしたんだと聞いた。

お父さんと二人暮らしの時より衣食住は整っていたけど、家業の仕事の時間が辛かった。

「っぐ…やめろぉ!離せぇえ!!」

まただ

「お前が借金返さねぇからこうなってんだよ!」

新しいお父さん…お父様がまた知らない人を私の所に連れてきた。

「友夏仕事だ、この男の腎臓を抜き取れ」

「やめっ、やめてくれぇぇえ!!」

この家の家業は、闇金融。
何度警告しても借金返さない人間の臓器を摘出してヴィランに精通する闇医者に売るのが仕事。

無免許で非合法なやり方で今まで私は10人以上の臓器を抜き取ってきたが、失敗して死なせた人数は5人…。

全てお父様の権力で揉み消されてきていたけど、こんなに人を殺している私はヴィランと変わりない存在になってしまった。

『………こんな血に汚れた私にはもう焦ちゃんと会う資格は無いんだろうな。』

もう一度焦ちゃんに会いたかった。
欲を言うならずっと一緒にいたかった。

でももう今の私にはそんな資格はない。

「離せっ!離せぇぇえ!!」

「友夏!何をしている早くしろ!!」

『はい。』

私はメスと麻酔を取り出した。
お父様は男を手術用ベットに縛り付ける。

麻酔を打って男を眠らせてお父様に言われた通り腎臓を摘出する。

『……終わりました。』

「うん、ご苦労。だいぶ臓器抜き取るのが上手くなったな」

お父様にそう言われて私の表情は暗くなる。
上手くなった分だけ犠牲にした命がたくさんある。


「そんな暗い顔するな、お前はこの家に来たばかりの頃ヒーローになりたいと言ってたけどお前が抜き取った臓器で助かった命もたくさんある。お前はダークヒーローだ。」

私の頭を撫でるお父様。
振り払いたくてもまた捨てられたくなくて、1人になるのが怖くていつも、逆らえないでいる。

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