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イケメン戦国〔瞳に魅せられて〕

第3章 魔王信長の策略


「貴様、名はなんと言う」


『あっ、はい。葉月と申します』


いけないいけない、想い出に浸りすぎてた


声を掛けられ慌てて宙を見ていた視線を向けると
信長の赤い瞳が細目られニヤリと微笑んだ


「考え事とは余裕だな」


『すみません。いきなりの事で少々混乱しておりました
それで、わたしは誰の身代わりなのでしょうか?』


ほとんど話は聞いて無かったが
"身代わり"と言う言葉だけは聞き逃してないし
それにせっかく安土城に来れたのだから
ここに椿が居るか確かめるためたい


「安土城には織田家縁の姫、椿がいる
葉月貴様はその椿の代わりに
越後に行ってもらう」


『・・・・期間はどのくらいですか?』


「半年、一年、十年やも知れぬな」


行くのは決定だか期間は未定らしい
そんなことに普通は素直に頷く人はいない
それなのに信長様は包み隠さず本当の事を話している


「信長様!村娘にその様なことをさせるのは!!」


「ならば猿、椿を差し出してもよいのか?」


『わたしは別に構いません
ただし、条件が一つあります』


わたしの言葉に視線が集中する
ニヤリと微笑む信長様、光秀さんと、政宗
驚愕の顔でわたしを見る秀吉さん
呆れた顔を向ける家康さん
何故かニコニコと微笑む三成くん


「ほう、言ってみろ」


『わたしが安土にきたのは"ある人"を捜すためです』


「やたらと大通りを
うろうろしていたのはその為か」


『はい。ですからその"ある人"に会わせてほしいのです』


「して、その"ある人"とは誰だ?」


戦国時代にきて半年間を
甘味やで過ごし信さんの所で一月
そして光秀さんの後殿で一月を過ごした
約八ヶ月ぶりにやっと椿に会える


『・・・織田家縁の姫に会わせてください』


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