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glorious time

第9章 蛍石の道標


『……、れ…?』

「!…起きた?」

『え…あ、クソ幹部…』

「寝起きの第一声がそれかクソガキ、熱は」

『熱?』

会話に、違和感。
どこが惚けた様子のそいつ。

「お前今日熱出してたんだよ、とっととはかれ」

体温計を渡す。
しかしそこで織り成されるのはクソガキワールド。

『…なにこれなにこれ!中原さんのコスプレしてるー!』

「いいからはかれ」

『こんなシャツで体温計はかれとか、エッチなこと言いますね中原さ「そんなに元気なら今日の飯の約束も無しで大丈夫だなクソガキ」…?ご飯の約束、?』

大人しく体温を測り始めたそいつに首を傾げられる。
おい待て、お前割とマジだろその反応は。

「あ?お前が言い出したんだろうが、今日晩飯一緒に食おうって」

『え…、わ、私が?』

「じゃなかったらとっとと置いて帰ってるわ」

『……ね、熱出してなきゃダメ、?』

「あ?行きてぇなら行けばいいだろ」

ピピピ、と鳴る電子音。
見せてみ、とそれを受け取れば、三十七度前半の軽めの微熱。

…なるほど、こいつさてはマジで忘れてやがるな。

『な、なんか中原さんが優しくて気持ち悪「何か言ったか」やったー!幹部の奢りで焼肉ー!!』

俺の奢りまで確定な辺りがこいつらしい。
…あ?そういや、熱出したら能力だかなんだかで誤魔化して無理やり下げてたんだっけか。

まともに高熱出すこと、無かったってことで。

「…いいよ、かわりに熱下がったら死ぬほどこき使ってやる」

『えっとね、叙々え「ストップだ、連れてくのはいいけど名前はアウトだ」…どこか打ちました??』

「あ?無駄口叩いてんならマジで置いてくぞ」

パソコンを閉じて、外套を羽織る。

『…いたいけな女の子には外套は無しですかー?』

「何、俺の外套着てぇの?」

『へッ、』

流れで、素で返した。
するとご名答だったのか、顔を真っ赤にしてかたまるそいつ。

ああ、ほんとに忘れてるだけか。
…本音の部分だったってのに違いねえのな、なんて。

「ぷっ、いいよ、好きなだけ着とけ。捨てたら殺す」

『わっ、!?ちょ、そんな投げつけな「お返事は?」!!?っは、…は、い…?』

大人しくそれにくるまって、布団を片付けるリアはやけに素直になる。

『…ほんとに看病…してたんですか、?』

「寝かせてただけだがな」

『寝かせ…、!?』
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