第5章 和泉守兼定
時は江戸時代。
隊長の和泉守兼定を筆頭に…陸奥守吉行、獅子王、堀川国広、博多藤四郎の五振りは先頭の真っ最中だった。
和泉守「おらぁっ!」
審神者の近侍と隊長という肩書きを背負い、鬼神の如く自らの本体を振るう。
早く、早く、早く…早く帰らなければ。その一心で、次々と時間遡行軍を薙ぎ倒して行く。
博多「今日は大繁盛ばい、人気もんは辛かねぇ」
倒しても倒しても、敵は増える一方だった。
和泉守は焦りを隠し、博多を取り囲む敵を切り捨てていく。
博多「客ば盗っちゃあいかんばい!」
等と軽口を叩くも、博多は内心ほっとしたのか安堵の溜め息を吐いた。
小屋に隠れた敵を追って陸奥守は駆けて行った。
陸奥守「男じゃったらコソコソ隠れるんじゃないがよ…っ!」
言えば扉を蹴り開け、中で機会を狙っていた敵の額に銃弾を撃ち込んだ。
和泉守達はかなりの時間を要したものの、大きな負傷も無く時間遡行軍の殲滅に成功した。
勝利の報告を土産に、五振りは帰還した。