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不羈奔放【戦国BASARA】

第4章 差し出した手(戸惑いがちに君は握ってくれた)【梵天丸】↑後



梵天丸と出逢って数日後。梵天丸の離れに行こうとする所を、とうとう真暁に見つかった。
「冴、あそこへ行ってはいけないと言っただろう?」
「…ごめんなさい。でもね、とうさま。ぼんてんまる、ひとりじゃかわいそうだよ。さえも、ぼんてんまるにあえないとさみしいよ。ねぇ、いっていいでしょ?おとなしくしてるから。こんどはやくそく、まもるから」
必死に頼み込んでくる冴に負け、真暁はため息をついた。
「…わかった。じゃあ、約束だ。決して中に入らない事。梵天丸様のお身体に負担をかけるわけにはいかないからね」
「はい。なかには、はいらない…」
冴は残念そうに俯いたが、すぐに顔を上げると、真暁に「いってきます」と言って駆けて行った。









梵天丸はいつもの様に冴を待っていた。外で物音がし、冴が来たのだと顔を上げる。が、冴は一向に入って来ようとしない。
「冴…?」
小さく呟くと、ゆっくり襖が開けられた。そこには、縁側に立って俯いている冴がいた。
「…ごめん、ぼん」
「?」
突然謝られ、梵天丸は訳が分からず首を傾げる。
「とうさまにみつかっちゃって、もう、なかにははいっちゃだめっていわれたの」
「え…」
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