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不羈奔放【戦国BASARA】

第1章 初めてのおともだち【松寿丸】








初めてのおともだちは、3歳の女の子でした。





その日、松寿丸の父・弘元が連れて来たのは、中国でも名高い商人である高瀬真暁と、その娘の冴だった。
冴は松寿丸の2つ下で、3歳だという。
「冴、こちらが松寿丸様だ」
冴は数秒じっと松寿丸を見つめた後、こてんと首を傾げて言った。
「しょーじゅまる?」
「冴、松寿丸様、とお呼びしなさい」
「…しょーじゅまる、さま?」
「あぁ、そうだ」
真暁が頭を撫でると、冴は嬉しそうに笑った。
「子ども同士だ、構わぬぞ」
「しかし、弘元様…」
「お前もそう思うだろう?松寿丸」
聞かれてもよくわからない松寿丸は、とりあえず頷いた。
「しょーじゅまる、でいいの?」
「あぁ、もちろんだ」
なんとなく理解したらしい冴に弘元が言う。
「松寿丸、私たちは商談の事で話がある。その間、お前が冴の面倒を見ているんだ」
「ぼく、が?」
「あぁ。松寿丸の方がお兄さんなのだからな」
言うと弘元は松寿丸の頭を撫で、真暁と共に別室へ移った。
残された2人は、しばらく間父たちが出て行った襖を見つめていた。
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